不動産を高くスムーズに売るためには、複数社の査定額や実績を比較するのが不可欠です。
仲介売却の場合、実際の販売活動の9割以上は契約した不動産会社に委託することなります。つまり、どの業者と契約するかによって売却結果が決まるといっても過言ではないです。
業者によっていくらで売れるかは異なってくるので、事前にしっかり比較をする必要があります。
同じプロの業者でも、どうしてこんなに査定額のバラつきが出るのでしょうか?
それは、不動産会社を査定する際の前提となる様々な条件が異なるためです。
- 査定額の認識(努力目標とみなすか、100%達成可能な価格とみなすか)
- 採用する査定方法(原価法/取引事例比較法/収益還元法)
- 得意・不得意な物件タイプ
- 得意・不得意な対応エリア
- 所有しているデータベースの量・質
- 査定を担当する人の能力
- 業者が持つネットワーク力
- 業者が対応できる売却プランの数・種類
自分の売りたい不動産とマッチしない業者を選んでしまうと、成功率が低くなります。
大手業者でも査定額が低い場合がある多くの人から高評価を受けている大手の人気業者だからといって、あなたの不動産を高額で査定してくれる確証はありません。
これは、不動産は一つとして同じものはない(個別性)という考え方に起因しています。
とある物件に対して、もう売れないと思うか、まだ売れると思うかの判断に過去の実績はあまり関係ありません。
大手の人気業者でも低く査定するケースはありますし、逆に地域密着型の中小業者が高く評価してくれるケースもあります。
実績のある業者ほど査定額の根拠はしっかりしているのは確かです。
ただ、本当にお得な業者がどこかを見極めるには、実際に査定額を比較することが不可欠です。

複数業者を比較するために多くの人が利用しているのが、一括査定サイトです。
サイトに査定を依頼したい不動産の基本情報を入力すると、査定に対応している業者が一覧で表示されます。
そこから最大6社程度を選択してデータを送信し、選択した業者へ一括で査定依頼が可能です。
返ってきた査定結果を比較すれば、どの業者と契約すれば一番高く売れるのかが一目瞭然です。
登録業者の広告料で収益化されているため、利用料は完全無料です。
まだ売却を検討段階の方も、気軽に利用してみましょう。
不動産売却を成功させるためには、以下の3点を細かく設定する必要があります。
- 不動産をいつ売り出すか
- 不動産をいつまでに売り切るか
- 不動産を最低いくらで売るか
この3点をどう設定するかというのが売主の腕の見せ所であり、結果に直結する部分です。
目標の売却価格・期間通りに売るのはプロの業者でも簡単ではありませんが、だいたいのイメージを事前に設定し、それを不動産屋に共有することで成功率が高まります。
では、それぞれどうやって設定していけば良いのでしょうか?
詳しい方法を紹介していきます。
不動産売却のタイミングの決め方売却するタイミングによって、同じ物件でも価格が異なってきます。
周辺環境や経済状況の変化によって、売却相場が変化するからです。
相場変動の要因としては、主に以下が挙げられます。
- 経済状況の変化
- 金融状況の変化
- 周辺環境の変化
- 居住している層の変化
- ブランド力の変化
この他にも様々な要因が考えられますが、景気状況が良く、その街に活気を感じるのであれば、そこまで売却が不利になることはありません。
急に不動産売却が必要になった方は、まずは今が売り時として最低限の要素を満たしているかをチェックしましょう。
ただ、本当に有利な売り時で不動産を売却してできるだけ多くの利益をあげたいと思ったら、相場変動へのより深い理解が必要になります。
不動産をいつまでに引き渡すかの期限を決める 不動産売却は、ただ単に物件を高く売れば良いという訳ではありません。
会社の転勤が決まっている場合はその期限までに売却しなければいけませんし、新居購入や引越し準備、子供の転入手続きなど様々な作業を同時に進めて行く必要があります。
そのため、潤沢な時間の中でじっくり売っていくことは出来ません。
まずは、他の作業も余裕を持って行うためにはいつまでに売ればいいのかという期限を設定しましょう。
不動産会社と話を進めていると、「時間はかかるけど値下げをしないほうが高く売れる」「時間はかかるけど検査をしておいた方が良い」などの提案を受けますが、こうした提案を全て受け入れると売却までの時間がかかり過ぎてしまいます。
提案を断る根拠をはっきりさせ、方針を明確化するためにも事前に期限を定めておくことをお勧めします。
不動産の最低売却価格を設定する 不動産売却で成功したいという方の話を聞くと「できれば相場の〇%増しで売りたい」など、高く売ることしか考えていないケースがあります。
しかし、不動産売却には100%成功するという確証はありません。自信満々に売り出しても売れ残りが続くこともあります。
注意点!
不動産は想定期間内に査定額通りで売れる確証はない
高い目標しか考えていないと、計画通りにいかなかった時に対処することができません。上手くいかなかった時でも最低いくらで売れれば納得できるのかを事前に決めておきましょう。
適正価格で売れたとしても、契約直前になって買主から値下げを依頼されるケースは少なくありません。
利益を重視して依頼を拒否しても成約には繋がりませんが、相手の顔を立てて容易に値下げに応じるのは損失に繋がります。
最低いくらまでなら値下げができるのか、
売却代金を何に利用するのかを逆算した上で、事前に設定することをお勧めします。